冬の養生法
冬は
万物が静かに沈み消極的になる時。
すべてが収納され、貯蓄されておく時期で、決して発散してはいけない。
この時期は早く寝て遅く起きる。
陽気も深く貯蔵されているから、心身共に活動的になってはいけない。
運動などで発汗するなど絶対だめである。
・・・など<消極的な過ごし方>がよいとされています。
養生とは病気になってからの治療法ではなく、病気になる前の予防法です。
季節に応じて心身を調和させるのが養生法ということになりますね^^
冬の養生法のひとつ「補腎(ほじん)」
東洋医学の「五行」=木火土金水には、それぞれ季節や臓器、感情、身体の部位などがあてはめられています。
この5つのエレメンツの「水」にあたるのが<冬>です。
また「水」には「腎」という臓器が関係しています。
そこで冬の養生法で大切なのは「補腎」といわれ「腎」の力を補うということ。
腎は生まれもった生命力を蓄えておくところといわれていて、
男性は8の倍数、女性は7の倍数の年齢が節目となる、といわれているのが「腎」のリズムです。
腎の役割は主に
・「腎精」という生命エネルギーを貯蔵する
・水分代謝をコントロールする
西洋医学の「腎臓」は血液を濾過して老廃物を尿として身体の外へ出し、身体に必要なものは再吸収して体内にためる働きなどをしていますが、東洋医学の「腎」はそれとは少し異なる働きをしているのです^^
腎のはたらきが弱くなると、
老化の現象、冷え、腰や膝、骨や歯、脳、髪、耳、尿のトラブル、呼吸が浅くなる、などの症状があらわれます。
腎精は食事や生活の不摂生によって消耗したり、加齢によっても減っていくものなので、
冬を元気の過ごすためにも、若々しくいるためにも「補腎」は大事な養生法なのです。
冬の養生ヨガ
腎は冷えると働きが悪くなると言われていますので暖めることが大切!^^
場所は「腰」を暖めるのですが、腰には「腎兪(じんゆ)」というツボがあります。
ちょうどウエストの一番くびれているライン、背骨の両側、指2本分外側にあります。
この下には腎臓があるといわれ、腰痛、腰の冷え、むくみ、全身の冷えなどに効果があるツボです。
このツボを押したり、マッサージをして刺激したり、身体をねじるポーズや腰や背中を伸ばすポーズ、腰回りに効くポーズで気血の巡りをよくして腎の働きを高めます。
また「腎経」という「経絡(けいらく)<気血の流れるルート>」のツボで足の裏にある「湧泉」は、冷え、のぼせ、むくみ、疲労回復などに効果があります。
湧泉を刺激したあとはさらに、「腎経」が通る足の内側を伸ばしたり刺激をするポーズを行うことで気血の巡りをよくします。
腎のはたらきが弱くなると呼吸も浅くなるので、お腹を使う「腹式呼吸」で深い呼吸をし腎を元気にしましょう!
最後にプチ薬膳^^
腎を元気にする食養生は
(黒いもの)黒豆、黒ごま、黒米など、
(身体を温めるもの)ニラ、ショウガ、シナモン、海老など
(鹹味<自然のしょっぱさ>のもの)海苔、昆布などの海藻類
などを、ほどよくいただくこと。
寒い季節、どうしても身体を動かすのが億劫になりがちですが、健康のため、エイジングケアのためにも心地よいヨガで身体を整えましょう^^